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『100円のコーラを1000円で売る方法』から学ぶマーケティング基本の”キ”

「マーケティングって何?」「マーケティングの基礎が知りたい」

そんな疑問を抱えている人におすすめしたい書籍があります。

それが『100円のコーラを1000円で売る方法』。

 

私はこれまでに2~30冊くらいマーケ本を読みましたが、本書ほどマーケティング初学者におすすめの本はなかったです。

ちなみにTwitterでもつぶやいてますね。

 

というわけで、マーケティング初学者の方は今回の内容をぜひ参考にしてみてください。

もちろんマーケティングにある程度精通した人が知識を整理するという目的で使われるのも全然アリですよ(^^)/

 

100円のコーラを1000円で売る方法って?

 

100円のコーラを1000円で売る方法

 

本書はマーケティングにおける基本のキをめちゃくちゃ分かりやすく解説してくれている1冊です。

その工夫の1つとして本書は小説仕立てになっています。

 

物語の設定はというと、セールスを10年間してきた「宮前久美」という勝気な女性が商品企画部(会計ソフトの)に異動。

そこでマーケターの「与田誠」と出会い、勘違いだらけだったセールスやマーケティングの考え方を与田からの批判によって改善させていくというもの。

読者はそのストーリーに沿って読み進めていくと、宮前久美と同じようにマーケティングの知識を0から深めていける仕様になっています。

 

超重要なマーケティングの教え

マーケティングの本質的な考え方を随所で学べる『100円のコーラを1000円で売る方法』。

ここからはそんな本書の中でも特に重要な箇所だけを抜き出し、紹介していきましょう。

 

顧客の要望に100%答えても0点

マーケティングの世界ではとにかく「顧客視点に立って商品を作れ(売れ)」と言われています。

 

しかし、たとえ顧客の声に素直に従って商品を作っても、実際にそれが顧客が本当に望んでいる商品になるかといえば答えは微妙なところ。

むしろ、顧客の声に従順になりすぎたがゆえに失敗してしまうこともあり得ます。

そして実はこれには明確な理由があるのです。

 

その理由を説明するために、本書では以下のような計算式を用いています。

 

【顧客満足度の式】

顧客が感じた価値 - 事前期待価値 = 顧客満足

 

顧客が実際に感じた価値(うわ凄いのが来た、これはまぁまぁだ、最悪、など)から事前に期待していた価値(きっとこんなものが来るだろうな)を引くと、顧客満足度になるという式です。

 

そしてただ顧客の言いなりになって商品を開発した場合は、このようになります。

 

100(顧客が感じた価値) - 100(事前期待価値) = 0(顧客満足)

 

顧客からすればリクエストに対してある意味想定通りの結果が返ってきただけなので、満足度は0になります。

顧客の言いなりになって作られた商品を顧客は「ああ、まぁこんな感じだろうな」と受け取るからです。

要するに、顧客はただ自らの要望に応えてもらうだけでは満足はしない我儘な生き物なんですね笑

 

では、顧客の満足度を上げるにはどうすればいいか?

それには顧客の言いなりにはならず、本来あるべき姿やもっと最適な解を発見し提案する必要があります。

つまり、顧客の想像を超えた価値を提供することが求められるわけです。

 

「顧客はこう言っているけど、本当はこうした方が顧客のためになりそうだ」

「提示されていた金額はオーバーするけど、もっと広い視点で見ると顧客にとって利益が大きくなる」

こんな風にいい意味で顧客の要望は無視して(全部無視するのとはまた違う)、顧客の想定を超えたアンサーを返す。

 

すると初めて、

 

200(こんなのが来るとは!) - 100 = 100

 

というように、顧客の満足度がプラスに転換するわけですね。

 

初めてこの考え方を知った人は一見すれば納得しがたく感じるかもしれませんが、顧客の要求に応えることは誰にでも出来ます。

 

まあ要するに顧客のことを第1に考えるのが悪いのではなく、思考停止して顧客の要望に応えておけば間違いないと思い込んでしまうのがダメってことですね。

 

100円のコーラを1000円で売るには?

100円のコーラを1000円で売る方法があります。

嘘ではありません。

ちなみに本書には明確な解答が示されていますが、考え方そのものを学べればさらに別の答えを思いつくことも可能です。

重要なのは答えではなく、考え方。

 

もったいつけずに発表しましょう。

原価の安い商品を高額で販売するために必要なのは、サービスという付加価値を与えること。

コーラで言えば、黒い液体を売るのではなく、黒い液体を最高の状態で飲める体験や環境を売ると考える。そうすれば利益率を圧倒的に高めることが出来ます。

これをバリューセリングといい、反対に商品そのものを売りにした売り方のことをプロダクトセリングといいます。

 

バリューセリングで有名なのはやっぱり夢の国でしょうね。

夢の国と呼ばれるようにあのテーマパークの売りは、飲食やアトラクションという目に見える商品より(それも売ってますが)、夢のような時間や他では味わえない特別な体験といった付加価値です。

そしてその付加価値は夢の国以外では手に入れることが出来ないため、皆高いお金を払ってでも千葉県に向かいます。電車に揺られながら笑

このことから分かるように、バリューセリングを使えば際限なく利益率を高めることが出来、なおかつ競合と差別化を図ることまで出来るのですね。

 

それを踏まえてコーラに話を戻して考えてみると、原価100円のコーラを1000円で売るにはどうすればいいか?

答えはいくつもありますが、砂漠や高山などの飲み物が手に入りくい環境で売ったり、高級レストランなどのサービスの付加価値が高い店で売るといった方法が思い付くでしょう。

このように利益率を高めたいなら、私たちが本当に売るべきなのは物ではなく目に見えない価値ということ。

 

新しい商品は売れない?

毎年毎月のように新商品が市場に投下されているのにも関わらず、ほとんどの人は商品名を覚えていない、もしくはそもそも商品の存在すら認知していません。

しかし、これにもちゃんとした理由があります。

 

その理由はイノベーター理論キャズム理論で説明できます。

 

まずイノベーター理論とは、リスク(新しい商品)に対する人の受容性を段階的に示した理論のことで、以下の通りです。

 

イノベーター(2.5%)

  ↓

アーリーアダプター(13.5%)

  ↓

アーリーマジョリティ(34%)

  ↓

レイトマジョリティ(34%)

  ↓

ラガード(16%)

 

上に行くほどリスクを喜んで受け入れ、下に行くほどリスクを受け入れづらくなります。

イノベーターは最もリスクを受け入れる人たちで、新商品を積極的に購入してくれます。対してラガードはよっぽどのことがない限り新商品を購入することがない人たちです。

ちなみにイノベーターからアーリーアダプターまでを初期市場、アーリーマジョリティからラガードまでをメインストリームと呼んだりします。

 

続いてキャズム理論とは、イノベーター理論でいうところの初期市場とメインストリームの間には深いキャズム(溝)があるとし、そのキャズムを超えることが市場開拓において重要だと考える理論のこと。

では、なぜキャズムが生まれるかと言えば、それはキャズムを隔てた両者で新商品に対する価値観が違っているからなんですよね。

初期市場の人たちは「新商品か、1回使ってみるかな」と積極的な態度を取るのに対し、メインストリームの人たちは「とりあえず様子を見よう」と消極的な態度を取ります。

そしてその価値観の違いを理解していないと、新商品をただ宣伝・発売してたとえ初期市場まで浸透までしたとしても、大多数の人が属するメインストリームにまで浸透していきません。

 

このキャズムをどうやって乗り越えるか?

ある意味そこがマーケターの腕の見せ所と言えるかもしれませんね。

 ここまでまとめると、

新商品を販売していくのにもキャズムを乗り越える施策が必要だということです。

 

まとめ

というわけで本書の紹介は以上です。

『100円のコーラを1000円で売る方法』は、ストーリーに沿って、登場人物と一緒に、複数の事例を通して、めちゃくちゃ分かりやすくマーケティングについて学べる良書だと言えます。

まだまだ紹介しきれてない箇所も多くありますので、気になった方はぜひ手に取ってみてくださいね!

 

100円のコーラを1000円で売る方法

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